【リアルタイムPCR検査とは】
HIV1-RNA定量検査のことです。
PCR法を基本原理とする核酸増幅法の一種で、ウイルスの遺伝子の一部の核酸を取り出し、その核酸を倍々で増やして、増えた核酸を検出することで遺伝子の有無を確認する検査法です。
【リアルタイムPCR検査はどのようなときに使用するのか?】
1.HIV-1のスクリーニング検査
2.HIV-1の確認検査
3.HIVの治療における血液中のHIVの量
【検査を受ける時期】
不安な行為から11日以降鉄受けても信頼できる結果が得られます。
【偽陰性反応の出現は】
不安な行為から11日前に受けるとHIVに感染していてもHIVの量が少ないとニセの陰性(偽陰性反応)となります。
【偽陽性反応の出現は】
機械を使用して検査を行うため人的ミスが介在しないことから、ニセの陽性反応(偽陽性反応)の出現は極めて低いです。
しかし採血時や検査の際の血液の取り扱い時にクロスコンタミネーション(他の微生物やウイルスの混入)が起こるとニセの陽性反応(偽陽性反応)が起こることがあります。
現在のリアルタイムPCR検査については、、偽陽性反応も偽陰性反応の発生頻度は極めて低いです。
【リアルタイムPCR検査はHIV-2を検出できるのか?】
検出できません。
HIV-2の検査は不安な行為から12週以降にHIV-2の抗体検査を受けないとわかりません。
【リアルタイムPCR検査とNAT検査は同じものか?】
NAT検査とは核酸増幅検査(Nucleic acid Amplification Test)略称で、ウイルスの遺伝子の一部の核酸を取り出し、その核酸を倍々で増やして、増えた核酸を検出することで遺伝子の有無を確認する検査法です。
リアルタイムPCR検査とNAT検査は全く異なる検査で、NAT検査は献血で得られた血液のHIV-1/-2・HBC・HCV・HEVを調べる血液センター専用の検査で、医療機関や保健所で受けることは出来ません。
NAT検査はHIV-2を検出することは可能ですが、リアルタイムPCR検査は、HIV-2を検出できません。
【大切な追加の話】
一般的にリアルタイムPCR検査を含めて、NAT検査と総称していますが、NAT検査は血液センター専用の検査法で、リアルタイムPCR検査は医療機関と検査会社専用の検査法で全く別の検査法です。
NAT検査という呼び方が一般的なっていることから、便宜上HIVのPCR検査をNAT検査と呼んでいるだけです。